『遊☆戯☆王SEVENS』11~12話を振り返る【裏切りスパイと盤外戦術】
※以前自分のブログに書いた記事を移したものです。
11話
ロアが持ちかけた3対3のラッシュデュエルの1回戦はルークの勝利で終わり、学人対ロミンが始まります。
ラッシュデュエルの前にロミンは、今までラッシュデュエルを調べるために遊我達に近づいたことをばらし、学人に「ぶちのめす」と宣言しました。
遊我はそれをいつのまにか察していて、ロアがロミンの弱みを握り言うことを聞かせていたこと指摘し、その上で遊我はロアにロミンを自由にするよう頼み、ロアもあっさり承諾します。
遊我はこのとき、弱みを握って言いなりにすることを「好きじゃない」と言うのですが、その遊我自身は5話で新聞部に対して廃刊をダシに脅していました。
弱みを握って脅すようなことは相手から先に仕掛けてきたとはいえ遊我自身もしているので、いい悪いではなく「好きじゃない」という言い方になったのだと思われます。
ロミンはそんな遊我の善意に引っ掛かり、ひどい思い出を多めに思い出しつつも、遊我にプレゼントされたデュエルギターを使いラッシュデュエルは始まります。
ルークは「裏切りスパイ」とロミンを一言で表現し、学人はロミンは本当は自分達と戦いたくないのだろうと勝手に解釈しますが、ラッシュデュエル中のロミンは空腹でそれどころではなく、学人の顔がラーメンに見えていました。
この回はロミンの変容が1番の見どころですが、他のキャラクターの出番も含めて濃度が濃いです。
学人は蒼月流という黒子にカードをドローさせる流派の跡取りですが、新蒼月流と名付けて自らの手でドローします。
かっこよさげな演出が入りますが、やっていることは普通に自分の手でカードを引くだけなので、黒子であるゴーハ第7小の副会長と書記はやることがなくなり、学人の応援団を始めます。
この流れから更に学人はロミンの心情を勝手にナレーションし、自分も無駄に濃い顔でロミンの立場に同情しますが、ロミンはその時デュエルギターがイカ焼きに見えていました。
出オチじゃなかった麺三郎
ロミンは空腹だと正気を失いラッシュデュエルの実力が上がるという秘密がありました。
そこでロアは策を思案。ドラムの平月太に楽屋の弁当やお菓子を食べさせロミンを空腹な状態でライブを始め、ラッシュデュエル中に麺三郎を招待。
麺三郎は屋台を引きながら笑顔で遊我に手を振ってステージに現れました。6話では名前とシルエットだけの登場だった巻寿司子と八木ニックも連れ、寿司子とニックはコラボした巻き寿司を会場で販売します。
ミミが麺三郎を見たときに「何なのこいつ」と言ったように、麺三郎達はライブ会場では色物ゲストでしかありません。ですがロミンは空腹を我慢中、ルークの食レポも含めて存在そのものが嫌がらせのようなものです。
正気を失ったロミンは目の色を変え言動も過激になり、一気に攻撃を仕掛け学人に勝利。勝利後も演奏を続けますが、ギターから飛び出たチョコバーを食べることでロミンは正気に戻りました。
チョコバーは前回でロミンが食べていたものなので、遊我はロミンが食いしん坊でチョコバーが好きなことを把握したうえでデュエルギターを設計したことが分かります。
そういった察しの良さのある遊我ですが、どんな秘密をロアに握られているかは把握できていないようで誘導尋問をかけ、「秘密なんだから教えるわけないでしょう」という発言を引き出します。
このやり取りの間、遊我はずっと笑顔でした。
必要になれば新聞部を廃刊で脅し、周囲の人物をよく見ていてるからロミンの隠し事にも気づく。小学生とは思えない主人公です。
この回はロアと遊我が3戦目に控えていることから、学人の負けが確定したような回でしたが、ラッシュデュエル以外に見せ場を多く用意することで消化試合感を薄れさせていました。
終始登場人物みんな真面目なのにそれがギャグになるシリアスな笑いにあふれ、麺三郎はルークや学人と同じ場所に立ち、寿司子とニックはうぐぐな顔をしたミミと同じVIP席で観戦しながら遊我対ロアが始まる所で終わります。
12話
遊我とロアのラッシュデュエルが始まりますが、その前の会話でロミンは遊我がロアに勝てないと言い切ります。そんなロミンの言葉を遊我は気にすることなくラッシュデュエルは始まりました。
このロアですが最初からキャラが濃く、「偉大なる俺様のターン」と言いながらカードをドローし、その後姿は何故か光ります。
ロアは堂々としていますが、ロア以外のメンバーが後ろからライト当てていただけ、そのうちロアの姿が大きく見えますがそれも看板にライトを当てていただけ。
ロミンはその様子を見慣れたものであるかのように受け入れ、逆にミミは毎回ツッコミを入れます。
ルークは大きさで遊我が負けていないことを証明するため遊我を肩車しようとしますが、遊我はロアのやることをこけおどしと言い切り優しく拒否しました。
遊我はロアの演出に動じず、それどころか勝ってラッシュデュエルをロアラッシュデュエルに改名しようとするロアに対し、改名に何の意味があるのか問いかけます。
そもそも遊我はラッシュデュエルの普及が目的で、ラッシュデュエルを自分だけのものにしようとはしていません。
ラッシュデュエルを利用しようとするロアに負けたところで、ラッシュデュエルができなくなるわけではなく、負けても遊我にデメリットはないのです。
この遊我の問いに対してロアは話をすり替えて誤魔化し、遊我にセブンスロード・マジシャンのカードをどこで手に入れたのか聞いてきました。
その上で遊我のセブンスロード・マジシャンが不正カードであると指摘します。
盤外戦術
不正カードの話を聞いたミミはゴーハの人間として仲介しますが、ゴーハ社にセブンスロード・マジシャンのデータはありません。
しかもライブ会場で指摘したことでSNSの炎上のように拡散し、ゴーハ社社長の介入まで起こり、遊我は不正カードとされるセブンスロード・マジシャンをドローした時点で負けることになります。
ルーク達は遊我以外のセブンスロード・マジシャンを持つ人物を探すことで、不正なカードではないことを証明しようとしますが見つかりません。
そんな状況で遊我がセブンスロード・マジシャンをドローしたところで今話は終わります。
12話では1クール目の締めくくりということもあり、前話と併せて今まで出てきた再登場しました。
麺三郎は前話から引き続きでしたが、他にも名前のない遊我のクラスメイトや、ミミの息子ヨシオも登場。
『セブンスロード・マジシャンは不正カードか?』に主題が移ってからは重苦しい雰囲気が続きます。
ヨシオの着ぐるみのように息抜きができる要素はありましたが、後半の全体的な雰囲気は重いまま。
これは遊我が不正疑惑に対して無言を貫いていることに原因があります。遊我はセブンスロード・マジシャンを手に入れた経緯は話しましたが、不正であるかどうかには触れていません。
ルークを筆頭に学人たちは遊我を信じますが、不正カードではない証拠は見つからないまま。
その状況で遊我がセブンスロード・マジシャンをドローしたら負けるのに、ロアは遊我にカードをドローさせるデッキを組んでいます。
カードを何枚もドローしなければならない遊我は焦りますが、その焦りが何なのかもはっきりとは描かれません。
12話は初めてラッシュデュエルが1話で決着がつかない回でしたが、主人公側の不正を指摘しそれが程度認められるという今までにない展開のためダレないどころか今までにない緊張感がありました。
また12話は遊我の通う学校がゴーハ第七小でタイトルがセブンズ、ゴーハ社長が介入時に使った66(過去の遊戯王TCGのアニメは6作)という単語と併せて、アニメもラッシュデュエルも今までとは違うものであるというアピールが強い回でもあります。
前回はこちら。
次回はこちら。
『遊☆戯☆王SEVENS』10話を振り返る【ホラー回ではない】
※以前自分のブログに書いた記事を移したものです。
10話
ロード研究所で遺跡にあった紋章について話し合っていた遊我達でしたが、ロミンはすぐに帰ろうとします。
不思議がる学人でしたが所属するバンド、ロアロミンのライブが近いことをカイゾーが説明し、ロミンはテンションが低いままライブのチケットを3人に渡しました。
乗り気ではなかった遊我ですが、何か企んだようで顔つきが変わり行くことにします。
その後帰宅したロミンは浮かない顔のまま従妹のロアにチケットを渡したか確認され、返事をする前に壁ドン。こちらも何やら企んでいるようです。
ライブ当日、控室に現れた遊我は前話で出てきたギターを改造したデュエルギターをロミンにプレゼントし、学人も花束を渡します。
それを見たルークは自分も何か用意しようと控室を出ますが迷いました。すると前髪で顔が隠れた男が現れ会場の怪談話を披露し、ルークを脅かしてから姿を消しライブが始ろうとします。
会場ではミミがファンとしてライブを楽しみにしていましたが、遊我の姿を見かけてしれっと遊我の側に割り込みました。
ステージにロアが姿を現しますが、ロアはライブの前に遊我にラッシュデュエルを申し込み、自分が買ったらラッシュデュエルの所有権を自分が手にし、名前をロアラッシュデュエルに変えることを宣言します。
遊我にメリットはありませんが、名前には興味がなくラッシュデュエルの宣伝になるからとステージに上がりました。
ラッシュデュエルはバンドメンバーと遊我、ルーク、学人のチーム戦に決まり、ミミはラッシュデュエルそっちのけでロアロミンが今より人気になりチケットをとりにくくなる可能性を心配します。
ステージではルークが先鋒を宣言し、ロア側からはベースの御前乃ウシロウが出てラッシュデュエルが始まりました。
ラッシュデュエル中にウシロウはステージに置いたロウソクに火をつけ、モンスターの召喚前に怪談話を披露し自分の名前を定期的に叫びます。
それはロミンの情報を元に作られた作戦で、怪談話でルークの戦意を喪失させる目的がありました。
それはある程度まで成功していましたがウシロウが名前を叫んでいたことを、後ろに何かいると勘違いしていただけだとルークが気づいてからは形勢が逆転します。
ウシロウは自分が影が薄いことを気にし、自己主張のために名前を叫んでいたことが分かったルークは怪談におびえることなくラッシュデュエルに勝利しました。
ウシロウは落ち込みますがルークに自分の名前をおぼえられたことを知り笑顔になります。
ロア
本格的に登場のロアですが、腹黒で俺様なキャラクターとして描写されています。
一人称も俺様で従妹のロミンに壁ドンし、ロミンの秘密を知っていてばらさないと念を押し、何でも信じるルークの情報をロミンから得てウシロウを対戦相手に選び、ロミンに怪談話を吹き込んで刷り込ませると根回しもしていました。
ロアがなぜラッシュデュエルに目を付けたかは明らかになっていませんが、ロミンへの壁ドンやファンへのアピールなどで濃いキャラクターとして描かれています。
ルークの言動
今話ではリアクション役だったルークですが、自分だけプレゼントを用意していなかったことを気にし、ウシロウの怪談話を聞くとロミンを心配するなどリアクションをとるだけのキャラクターではありません。
ウシロウとの対戦後も名前をおぼえたことをウシロウに伝えています。
6話では勝手にラーメンを食べていましたが、やりたい放題するだけのキャラクターではないようですね。
遊我の思惑
9話で出てきたギターを改造してプレゼントした遊我は、チケットをもらった時に何か企んだ顔をしていました。
それが何を意味していたのかは10話終了時でははっきりしません。単純にロミンに贈り物をするいい機会だと捉えたのかもしれませんし、ラッシュデュエルを広めるアイデアを思い付いたのかもしれません。
遊我がライブに行ったのがギターをプレゼントする口実だけなら、3人に隠して盗撮てロアに情報を流していたロミンにとって、その行為は受けるだけで辛いものです。
10話のロミンは落ち込み気味なので、その辺りの描写も今後あるかもしれません。
ミミの再登場やギターの再利用と、過去回のキャラクターや小道具を最新話に持ってくる作風なので、以前に出たキャラクターも関わってくる可能性もあります。
前回はこちら。
次回はこちら。
アニメ『遊☆戯☆王SEVENS』7~8話を振り返る【転校生は永遠の小学生】
※以前自分のブログに書いた記事を移したものです。
7話
遊我のクラスに安達ミミという転校生がやってきます。ミミはゴーハ社の人間で校内新聞の記事に『極秘 ラッシュデュエルのひみつがぜんぶかいてあるノート!!』を手に持つ遊我の画像があり、それを手に入れるために転校生としてやって来ました。
ミミは目的のノートを手に入れることは失敗したので、忍び込んで手に入れることにします。
夜研究所に忍び込むとそこには遊我達がいて目的がばれてしまいますが、遊我が自分から見せようとするので警戒し、ラッシュデュエルでノートをどうするか決めることにしました。
デュエルの結果は遊我の勝利に終わり、ミミはノートを手に入れゴーハ社に持ち込みますが、内容が子供の落書きにしか見えず余計に混乱したところで終わります。
転校生は子持ち37歳
この安達ミミというキャラクターですが小学生に見える37歳でバッチグーのような死語いくつも使い、一人称も『あたち』で言葉の後に『永遠の小学生』とつけるなど存在感が強いです。
こんなキャラクターですからもちろん浮きます。立場上同級生にあたる子達に「先生呼んで来た方がいいかな?」と何度も言われ、ルークにも「超絶無限に怪しいな」と言われていました。
正体はゴーハ社に6人しかいない幹部の1人で、「世界最強企業の底力舐めんなよ」と資金力を使ってか昔流行った品物で遊我達に取り入ろうとするのですが、遊我だけは現金の入った封筒で買収でもするのかとツッコミたくなる行動ばかり。
37歳が小学生の振りをして小学生に話かけるのですから事案といえば事案といえなくもないです。
ロード研究所へ行く時も昔の大きな携帯電話を持ち歩き、研究所で息子からの電話に母親として対応してしまったことが原因で研究所を出ていきました。
こんなキャラクターですが遊我にとってはラッシュデュエルを好きと言ってくれる人物なので遊我は好意的に接し、研究所に忍び込まれた時はショックを受けます。
現金を渡されそうになった時も遠慮していますが、この時の表情が本気で困っているので笑えました。
遊我のノート
ミミの目的はゴーハ社でアンインストールできないラッシュデュエルの情報をてにいれることでしたが、遊我にあっさり渡され逆に怪しみます。そこからラッシュデュエルの流れになるのですがこれもネタ色が強いものでした。
ミミはデッキから『ワンレン・ラムーン』、『ガングロ剣士カナン』、『バブリー・エルフ』とそれぞれ『ラムーン』、『女剣士カナン』、『ホーリーエルフ』をアレンジしたモンスターを出してきます。
水属性のモンスターをお水と呼ぶなどやりたい放題で、遊我以外はミミの言動だけで動揺してしまいます。
ミミは敗北後に遊我が悪意なくノートを渡そうとしていたことに気づきますが、ロミンはミミが遊我に意識が向いているうちにミミを盗撮しました。
久しぶりに出たロミンの盗撮でゴーハ社とは無関係であることも分かりましたが、いまだにその目的ははっきりしません。
話の終わりでミミがまだ小学校に通っていることも分かり、息子がいるからか遊我に対して妙な感情を持ち重ねて見ているような描写もありました。
ゴーハ社の幹部なので今後も出番はありそうですが、遊戯王でおねショタみたいなことはやらないと思うのでシングルマザーなのか人妻なのかも含めてこれからどうなっていくか楽しみですね。
8話
猛暑の中のみ物を買おうと公園の自販機に向かうと、『世紀決闘王ヨシオ』と名乗る人物とその仲間が自販機を占拠していました。
ヨシオはルークに恨みを持っているようで、自販機のジュースをかけてラッシュデュエルを挑みルークとの戦いが始まります。
ヨシオはラッシュデュエルの最中に、学校新聞で始まった『ルークのなんでも人生相談』の相談コーナーに相談した結果、母親との仲が悪くなったことがルークを恨む原因でした。
ヨシオが相談した内容は「母親にラッシュデュエルの許可を得るためにはどうすればいいか」というものなのがラッシュデュエル中に判明し、ルークの雑なアドバイスの結果却ってこじれてしまったことも分かります。
ヨシオの事情とは関係なくラッシュデュエルはルークの勝利で、ヨシオは改めてルークのアドバイスで母親であるミミに「ラッシュデュエルをやりたい」と伝えます。
ミミはこっそりヨシオのラッシュデュエルを見ていて、負けても楽しそうな息子の姿を見てラッシュデュエルやることを認めました。
カオス回
まず展開が速いです。本編開始から2分半でラッシュデュエルが始まり4分でAパートが終わりました。タイトルも『世紀末とナポリタン』でヨシオの格好も80年代を意識したものです。
序盤から遊我達を監視していたミミが、出世した自分を妄想して「フィーバー……フィーバー……」とつぶやきながら、どこからか取り出した扇子を持って踊るなど初めから飛ばしていました。
ラッシュデュエルも自販機のジュースをかけて始まるのですが、その公園にはジュース以外何もなくそのことに誰も疑問を持たなかったりします。
プレイヤーへのダイレクトアタックの演出もカートやバイクに乗るモンスターが、ルークに乗り物ごとぶつかるのでまるで交通事故やひき逃げです。
ヨシオがルークに相談してからミミとこじれるまでの流れも紙芝居調で説明され、ルークのアドバイスも含めてカオスさが強調されました。
ヨシオはラッシュデュエルに自分が勝った時は自分の代わりにミミを説得しろとルークに詰め寄りますが、ルークは勝つのは俺だと言い切り、更には「俺がデュエルの王じゃない世界がおかしい」とまで言い出します。
カイゾーも目立ちませんでしたがラッシュデュエル中のルークを団扇で仰ぎ、段々手が下になっていました。ちなみにヨシオの姿は着ぐるみです。
ミミは「王道遊我と愉快な仲間達」と言っていましたが、安達母子の方がよっぽど愉快ですね。
カオス回?
『ルークのなんでも人生相談』は6話で小出しにされた設定でしたが、6話では一切生かされず今話でようやく生かされました。
ラッシュデュエル後に遊我が「僕のロードで解決してあげてもいいけど……」と提案しますが、ルークはそれを遮り「お前はそれでいいのか」と問いかけます。ノリと勢いで生きているようなルークで学校新聞の相談は雑なものでしたが、親が関わる話題では真面目な言動をとることに驚きました。
ネタ要素の強い回ですが前話でミミが息子の存在を匂わせていたことも含め、丁寧に話を積み重ねていることが分かる回で、ミミが観戦してからのヨシオに対する接し方で綺麗に終わります。カオスと丁寧は並立するんですね。
前回はこちら。
次回はこちら。
『ミュークルドリーミー』6~7話を振り返る【狂気にエンジンがかかる】
※以前自分のブログに書いた記事を移したものです。
6話
ことこが洗濯物を取り込んでいると、ぬいぐるみが落ちてきました。それを拾ったことこは汚れを落としたうえで自分の部屋に置きます。
一方ゆめとまいらは中間テストで赤点なら補修と追試と宿題が倍になることを知り、ことこに勉強を教えてもらえるよう頼み込み勉強を見てもらえることになりました。
ことこの部屋に入ったゆめとまいらは、そこにみゅーやぺことそっくりな人形を見かけますが、それはことこが拾ったものです。
でゆめとまいらはタイミングを見計らってドリーミーメイトのことを話し、ゆめの力ですうを話せるように。
喋れるようになったすうを見たショックでことこが気を失ってしまったので、ユメシンクロでゆめはことこの夢の中へ入っていきました。
夢の中ではロボットと化したことこが、「ぬいぐるみは喋りません。動きません。論理的にありません」と閉じこもっていましたが、すうが自分を拾つたうえで綺麗にしてくれたことを感謝するとことこは正気に戻ります。
目を覚ましたことこはすうを受け入れドリームパートナーは3人になりましたが、ゆめとまいらは勉強そっちのけだったので赤点をとりました。
2度目のことこ回
前回はまいらの存在感が強くことこ自身の掘り下げはあまりありませんでしたが、今話では本格的にゆめ達と絡みます。
ことこの家族構成も祖父母も含めた3世代で住んでいることが明らかになり、逆にまいらは祖父母と一緒に住んでいる家を初めて見たことも分かりました。
このことこの家族もみゅーとらしく濃い面々で、食事の前に父親と祖父が教育談義を始めるのです。
その内容も『英語で教育の意味のエデュケーションの語源はラテン語で引き出すという単語から来ている』『教育ではなく学び』といったもので、その話し合いもキリのいい所で母親がベルを鳴らしてから食事を始められるというものでした。
初見のゆめとまいらは戸惑いますが、ことこは呆れた顔をしていたのでことこの家では日常茶飯事なのが分かります。
そのことこもすうが喋ったショックで夢の世界に閉じこもりそこで自分自身をロボットにしてしまうのですから、この子もどこかでまいらのお笑い好きのような濃い面が出てくるでしょうね。
ミュークルドリーミーは狂気?
ミュークルドリーミーは狂気のアニメ扱いされることが多いですが、1つ1つのエピソードを見ていくとそうでもありません。
明確に狂気と表現できるのは現時点ではゆめの母親の夢の中とまいらの牛乳パック持ち歩き、今話でことこがぬいぐるみをマジックハンドで拾う場面や、喋ることを受け入れられず気を失い夢の世界でロボットと一体化したくらいなものです。
ストーリーも大まかに見れば王道そのもので、ゆめとまいらが仲良くなる過程を2話かけてじっくり描いていました。
ゆめが元々仲が良かった3人より、まいらと行動するようになっても違和感なく見ることができますが、それでも狂気に見えるのかというとそれはテンポの速さから理由です。
ミュークルドリーミーはとにかくテンポが速く、メタなやり取りも入れつつ話がサクサク進みます。今話でも『とんとん拍子』という単語からまいらから出てくるのですが、ゆめは深く気にせずあっさり流しました。
もちろんカオスな展開が1話で終わらず続くこともありますが、このテンポよく進むことこそが狂気と呼ばれる1番の要因です。
7話
放課後ゆめは朝陽にテニス部の練習試合があることを聞き、テニス部部長の杉山に声をかけられたことをきっかけに練習試合の見学に行くことにしました。朝陽は2人が話を見て複雑な気持ちを抱えます。
練習試合では朝陽の出番はないはずでしたが、けが人が出たため急遽朝陽も試合に出ることになりました。
朝陽はゆめが見学に来ていることもあり、昼食をとらず練習に励みますが上手くいかず、ゆめと杉山が話をしているのを見てしまったのも相まって落ち込んでいると、ゆにに付け込まれブラックスキーマを発生してしまいます。
ブラックアビスを埋め込まれた朝陽は色んな意味でおかしくなりますが、テニスが上手くなったわけではありません。それはそれとして朝陽の頭上にブラックアビスを見つけたゆめはユメシンクロで朝陽の夢の中に入ります。
正気に戻った朝陽は改めて練習試合に出場し、結果は負けですが試合ぶりからテニス部の先輩達に評価されました。
朝陽回
朝陽は1話からゆめに好意があることは小出しにされていましたが、それが話の主軸になった回です。
自分の試合を見てほしいけどかっこ悪いところは見られたくない朝陽の心情が短時間で上手く出でいた回でもありました。
朝陽の夢の中にはくるくる回るゆめがいて、本物のゆめが道を聞く場面があるように朝陽の中でゆめは大きな存在ですが、ゆめはそれがどういうことなのか分かっていません。
杉山に対する感情が好意なのか憧れなのかはっきりしないままですが、今後これがどうなっていくかも楽しみの1つです。
ただ入部したばかりの初心者でサーブを教えていない状況で練習試合に参加させるのは、朝陽にとってはきついことで対戦相手の選手にとっても迷惑なんじゃないかなとは思いました。
すうとことこ
ゆめ達に本格的に加わったことことすうですが、どちらもキャラの強さや特徴が出始めました。
ことこはすうの取扱説明書に興味津々で、ゆめに興奮した様子であれこれ聞きますがゆめはブラックアビス等についてよく分かってないので曖昧な答えしかできません。
ことこは練習試合に本格的すぎる弁当を持ってきて『すしざんまい』のようなポーズをとったりと、キャラが一気に濃くなりました。
まいらもゆめが杉山にちゃんとアピールできるか確認するために練習試合の見学に来て(まいら自身は心配だからと言っていますが、顔は心配していません)、ゆめに「まいらちゃん、何でいるんだっけ」と言われていまします。
またことこが興味を持ったことの1つにすうの眼鏡の肉球認証機能があります。この眼鏡にはブラックアビスを認識する機能があり、朝陽がブラックアビスに操られているがを調べるために使われました。
眼鏡でブラックアビスがあるかを調べるのは今後の話の流れに入りそうですが、ゆめがユメシンクロしている間まいらとことこはお留守番なのもしばらく続きそうです。
みゅーはユメシンクロ、すうは眼鏡でブラックアビス判定と役割が出てきましたが、ペコには今のところそれはありません
幼馴染
朝陽の様子がおかしいことに真っ先に気づいたのはゆめです。幼馴染だからこそ気付けたわけですが現時点のゆめにとって朝陽はただの幼馴染。杉山にとっての百合も幼馴染であることが分かったため、まいらはゆめに「良かったやん」と言いました。
ゆめは今話で幼馴染だから分かることもあれば、幼馴染でも分からないこともあることを知ります。
杉山にとって百合が幼馴染であることを知ったゆめがどう行動するのか。それも今後の楽しみになっていくでしょう。
サンリオの狂気
前回でミュークルドリーミーはそれほど狂気ではないというようなことを書きましたが私が間違いでした。
ミュークルドリーミーは間違いなく狂気です。朝陽の姿を見ても対戦相手は「あの格好で問題ないのか」と審判に抗議するだけで、審判も「練習試合にユニフォームの規定はないから問題ない」とあっさり流しました。
朝陽の姿をみてもまいらもことこも笑顔のままでおかしいと思ったのはゆめだけです。正気に戻った朝陽が着替えるため一度コートを出た時も、審判や相手チームは爽やかに笑うだけでした。これが狂気でなくて何だというのでしょう。
余談ですがまいらの衣装がサンリオ繋がりで監督が同じ『ジュエルペット ハッピネス』のるるかと似たような帽子と髪型と帽子の組み合わせなのが懐かしかったです。
前回はこちら。
次回はこちら。
『∀ガンダム』3~4話を振り返る【淡々と進む】
あらすじ
話はウォドムがノックスに降下するところから始まります。ウォドムのパイロット、ポゥは地球人が複葉機で攻撃してきたことに驚きビームを発射しました。
その結果被害はノックスだけにとどまらずビシニティにいたキエルとソシエの父親も亡くなります。
成人式がうやむやになった状態で帰宅したソシエは、父が死んだ現実が受け入れられず泣き叫びますがその日のうちに葬式を行わなければなりません。
その最中にキースが現れロランと逃げ出す話をしますが、いまいち噛み合わないまま話は終わり、ロランはシドに呼ばれてマウンテンサイクルへ向います。
そこではミリシャが∀ガンダムを戦力に加えようとしていました。
ロランとキース
ロランにとってビシニティは第2の故郷のようなものですが、キースにとっては特に思い入れのない土地であり、ハイム家とも接点がないので葬式時も他人事です。
2人は今後どうするかを話しますが、ノックスの住民と一緒に逃げ回ったキースと、ソシエを∀ガンダムに乗せてビシニティに戻ったロランとでは『逃げる』ことへの考え方に差が生まれていました。
ロランは地球の住民を見捨てられないと考えますが、キースは自分の身の周りの人物だけでも守るため逃げようと考えています。
この差の原因がロランはモビルスーツを遺跡から見つけ、逃げ回ることしかできなかった自分とは違うからだとキースは指摘しました。
実際に他の住民を押しのけて逃げるしかなかったキースと、∀ガンダムに乗りながらソシエと呑気な会話をしつつビシニティを目指し、シドのアドバイスで∀ガンダムを降りてからは、ソシエをおんぶして話をしながら下山したロランとでは襲撃後の環境に差があります。
2人は『逃げる』ことに対しての認識がずれているのですが、この体験の差があってか考えの違いは埋まりません。
淡々と進む
キエルはノックスの状況を知らずムーンレイスの存在に戸惑うだけですが、グエンはノックスの状態に動揺することないく、ディアナ・カウンターに向かって叫び∀ガンダムを交渉のための戦力として使おうとします。
ソシエは父の死を消化できないまま遺族としてサインを済ませ、サムとジェシカと一緒に簡単な墓標を立て葬式をします。
参列するのはハイム家の4人と葬式の業者思われる人物だけの簡素なもので、その状況を受け入れられずソシエは葬式の最中にも泣きました。
一方ディアナ・カウンターでもポゥはウォドムのビーム砲を発射した罰として禁固15年を言い渡されますが、そのこととフィルが人手不足のため先送りにしたことへの感謝が合わさりこちらも泣きました。
『涙を流す』という点で同じ行動ですが、ソシエは2話かけて丁寧に描いた日常の終わりを、ポゥはディアナ・カウンターが人員の質に問題のある組織であることを表します。
マウンテン・サイクル
マウンテン・サイクルは文字通り山のことで、『黒歴史』と呼ばれる過去の遺物が存在する山のことを指します。
ロランが成人式を行い∀ガンダムが現れた山もマウンテン・サイクルの一種で、地名としてはアーク山と付けられていますね。
また3話から本格的に登場したシドは山師と呼ばれています。山師とは森林の伐採や鉱山の発掘を行い、そこから転じて投機や詐欺を行う人物のことも指す名称ですが、∀ガンダムの世界で山師がどういう職業を指すのかははっきりと描写されていません。
シドは考古学的な探求心で山師をしていますが、グエンから∀ガンダムが現れた場所周辺を探ることを命じられました。それが今後の話に大きく与えていきます。
マニュアル
余談ですが∀ガンダムにはマニュアルが搭載されており、これが今見ると2つ折りできるタブレット端末のように見えるのは面白いです。
4話
ディアナ・カウンターとミリシャの交戦から4話は始まります。ディアナ・カウンターは∀ガンダムを奪うことが目的で、人を攻撃するのは禁止。
ロランも相手のモビルスーツを破壊する意思はなかったので、どちらが勝つということもなく淡々と戦闘がは終わりました。
ロランは本格的な戦闘を避けようと行動しますが、ミリシャとディアナ・カウンターのどちらにも伝わりません。
その後ロランはウォドムを見つけ、ハイム家の屋敷に近づけないよう『地球に降下したムーンレイス』としてウォドムのパイロット・ポゥにコンタクトを取りました。
またロランは2話ではなし崩しな状況で∀ガンダムに乗りましたが、4話では明確に自分の意思で戦闘に参加しています。
そんな自分の状況はごまかし人から聞いた話として、∀ガンダムやミリシャについてディアナ・カウンターに話しました。
ロランはポゥにコンタクトを取ったときも心の中で、「自分が戦ったウォドムのパイロットはこの人だろうか」とも冷静に考えています。
このエピソードから分かるようにロランのただのいい子ではありません。周囲を見て行動を起こす一面があることは今後も描写されます。
ディアナ・カウンターの暴走
ロランが接触したポゥですが、4話でミリシャと戦闘したのはポゥの部隊です。
ポゥは∀ガンダムの存在を知り捕獲することで、今後の交渉で有利になると考えたのですが、アジ大佐はそれをパイロットが考えることではないと否定しました。
ポゥに野心はなく、ディアナ・カウンターやムーンレイスのことを考えての行動なので不満を持つのですが、これはディアナ・カウンターが規律のとれていない急造の軍隊であることが分かるエピソードです。
また4話は重要なキャラクターの1人であるハリーも登場するのですが、現時点ではロランを気に掛けたと思えばディアナの話を聞いてつまらなそうな態度を取り、ディアナそっくりなキエルを見て驚く程度の出番しかありません。
ソシエ
ロランが∀ガンダムのパイロットとして戦闘に参加したことに最も影響を受けたのがソシエです。
ソシエは父の葬式後家のベットで寝込んでいましたが、メシェーからロランと∀ガンダムの活躍を聞き自分もパイロットとしてミリシャに参加することを決めました。
ロランは戦闘が本格的に始まることを望まず、そうならないように行動しているのですが、上手くいかないどころかソシエがディアナ・カウンターと戦うことを決めるきっかけになってしまっています。
一方キエルはビシニティで戦闘のショックを引きずったままの母親の世話をしつつ、速記としてグエンを含めたアメリア側の人物たちとディアナ・カウンターの交渉の席に加わりました。
その席でイル長老が姪夫婦の仇だとディアナ・カウンターのアジ大佐をボウガンで撃ち殺し、イル長老自身もその場で射殺されます。
これらのエピソードの合間に、シドがマウンテンサイクルから∀ガンダムとは別の機械人形を見つけるエピソードも挟まれていました。
4話は全体的に重い雰囲気で交渉の席でお互いに死者が出るという今後への不安感を匂わせる終わり方ですが、地球に降下する前にディアナの手にキスできたことを嬉しそうに話すロランに冷たい態度をとるハリー。
マニュアルを内股にした膝の上に置きながら∀ガンダムを操縦するロラン、発掘に四苦八苦するシドなどただ暗いだけの回にならないよう構成されています。
前回はこちら。
『∀ガンダム』1~2話を振り返る【ロラン大地に立つ】
∀ガンダムは1999年にガンダム20周年記念として放送されました。放送から20年以上たちましたが、牧歌的な世界にガンダムとSFの要素を入れた作品であり、今見ても古臭さを感じさせない独自の魅力を持っています。
1話
www.youtube.com1話は公式チャンネルが配信しています。
物語はロラン、キース、フランの3人が地球に降下するところから始まります。3人は降下に使ったフラットというモビルスーツを地下に隠して別の方向に別れました。
2人と分かれたロランはコヨーテに襲われたところをグエンに助けられ、その後は川で溺れて流されたところをキエルとソシエに助けられます。
この出会いをきっかけにロランはキエルとソシエの2人の親が経営するハイム鉱山で働くことが決まりました。
そこから話は2年後に移ります。鉱山で働いていたロランはハイム家の運転手になり、ノックスという街に訪れると、2年目別れたキースと再会します。
ロランはその後キースとフランの3人で話し合い、ロランがフラットの様子を確認することになりました。
その様子を盗み見ていたソシエが深夜に外出したロランの跡をこっそりつけると、ロランは地面を掘り返して頭だけ露出したフラットに抱き着き、月を見上げて「早く帰ってこい」と叫びます。
世界観を提示した1話
よく分からない1話でしたね。大丈夫です私もそう思いました。
確かに先のことや設定を理解していれば「そういうことか」と納得できるのですが、前情報全くなしの初見では気づけないことが多すぎます。
1話だけ見て「あーそっかーそういうことね理解したわ」と言える人はいないんじゃないでしょうか。
伏線
1話は世界観や設定だけを披露した回と言い切ってもいい内容です。起承転結のうち承が始まったところで終わったようなものですが今後の伏線は描写されています。それを1つずつ見ていきましょう。
まず3人がなぜ地球に降り立ったのかは現時点では明らかになっていませんし、キエルを見たロランが「ディアナ様に似てる」と言ったディアナがどういう人物かの説明も全くありません。これらは今後語られることです。
とはいえ1話だけでも判明したこともありました。まずソシエはロランに出会った当初から興味があり、それが好意に変わっていることは分かります。
キエルもグエンに好意を持っていますが、こちらはソシエ以上にはっきりと描写されています。
成人式でパートナーを選ぶ際の左右を見る表情は喜びや興奮より、この中から選ぶのかという戸惑いの方が強く感じられる顔だったので、地元にはキエルが気に入る相手はいなかったのでしょうね。
またキエルはロランとグエンが再開した際、グエンが『新しい学問』に言及した際、難しいものであるとロランに助言するように2人の会話に横から会話に加わりました。
これがロランとグエンが知り合いだったことが面白くなく、グエンの同意を得る形でロランにマウントをとろうとしたように見えたのは私だけではないはず。
ミリシャ
後半に少しだけ出てきたミリシャですが、グエンの「政治と外交を老人がやっている」という言葉から分かるように正式な軍隊ではありません。
自警団や私設軍のようなものでグエンはミリシャを設立した人物です。グエンとミリシャが敬礼しているのはそこからきています。
世界観について
1話だけでは分かりずらそうな世界観についても触れることにします。
一見20世紀初頭くらいの世界観ですが、鉱山で働いていたロランが頭にライトをつけていることや、蒸気自動車のように見える車から煙が排出されないなど、アンバランスな世界であることがうっすらと表現されています。
またロランたちが地球に降下した理由ですが、それは3人が地球降下の先遣調査員として、月に住む人間が地球でも暮らしていけるかを実地調査をする目的があったからでした。
地球に降りたばかりのロランが川に流されたり、リュックを背負った状態で転ぶように倒れたのも、地球の重力に慣れていないことを表す演出です。
地名に話を移しましょう。ロラン達がいるのはイングレッサ領でグエンは現領主の孫、ノックスはイングレッサ領の中心地でビシニティは校外の鉱山町で、鉱山を経営しているのがキエルとソシエの父親です。
この辺りを頭に入れておくと2話以降の内容がより頭に入りやすくなるでしょう。
2話
ロランはビシニティの成人式に参加できることに喜び、グエンにノックスで働くことを提案されても断ります。
ソシエは友人のメシェ―に影響を受けて飛行機に乗るようになり、将来はミリシャで働こうと考えるようになりました。
ロランとソシエが成人式に参加した日に、ノックスの上空からウォドムが現れます。
パイロットのポゥはミリシャの複葉機の攻撃でパニックを起こし、ウォドムのビームを撃ちました。
その攻撃に反応してホワイトドールと呼ばれる石像の中から∀ガンダムが姿を現し、近くにいたロランとソシエが乗った状態のまま勝手に動き、手に持っていたビームライフルを発射します。
その光を見たポゥはさらに錯乱してミサイルも発射しました。
オープニング
2話で初めて流れたオープニングですが、これには誰が誰に好意を持っているかを分かりやすく演出した場面がありました。
それが上の画像で奥にいるキャラクターが手前にいるキャラクターを見ていることが好意を現す演出で、1つだけ横を向いているのは今後明らかになります。
いびつな街
ノックスの街でミリシャの軍事パレードが開かれましたが、そこには建物の中に埋まった電光掲示板がさらっと出ています。
世界名作劇場やジブリに近いといわれる∀ガンダムですが、1話の描写にもあるように牧歌的な街並みをしていても、見た目にそぐわない部分は2話にもありました。
グエンの発言
ミリシャの指揮官であるミハエルに「招かれざる客が来る」と話したように、グエンは月に住む人間(ムーンレイス)がいることを知っていて交渉を続けていたことが明らかになりました。
グエンの発言からガリアと戦争が始まるというのは建前で、ミリシャの創設したのも本当はムーンレイスとの交渉のためです。
軍事パレードで空を向いた砲台や探照灯が映っていたこともそれを証明していますが、ロラン達はそのことには気づかず、ガリアとの戦争に備えたものだと思っていました。
1話でグエンは「ガリアと戦争になるのか」という問いに「これを機会に産業革命を起こしたい」とはぐらかした言い方をしていましたが、あれは嘘をつかずに誤魔化したともいえますね。
またグエンはロランのことをローラと呼びますが、その理由を聞かれた際に「ローラの方が似合うだろう」と言ってのけます。序盤からロランを女性として見ていて並々ならぬ失着を持っていることが分かりますね。
尚∀ガンダムには小説版が2つありそのうちの1つではグエンにユリという秘書がいましたが、これは偽名で本名はユリウスで女装した男性だったという設定がありました。
ディアナ・カウンター
ディアナ・カウンターはムーンレイスの正規の軍隊ではありません。月からの降下が本格的に始まった際の露払いと降下の際の護衛のために作られた市民軍で、大半は実戦経験のない素人上がりでポゥもその1人です。
∀ガンダムでは文化や知識に差のある集団の対立の方がピックアップされましたが、素人同士の戦争という要素はGのレコンギスタにも引き継がれていますね。
またポゥが乗っていたウォドムはウォーキングドームを略してウォドムと呼ばれています。40メートルというモビルスーツとしては大きい外見で、ポゥは搭載された対艦用ビームやミサイルを発射してしまいました。
このウォドムにはJMA0530という型式番号が設定されているのですが、このJMAというのはGガンダムのネオジャパン製モビルアーマーにつけられるものです。
Gガンダムにはファントマというモビルアーマーが出るのですが、こちらの型式番号はJMA-27Tでした。
∀ガンダムの∀には全てという意味があり、∀ガンダムは宇宙世紀とそれ以外のガンダムのはるか未来が舞台となっています。この型式番号はそれを匂わせる要素になっていますね。
次回はこちら。
『ミュークルドリーミー』4~5話を振り返る【ゆるふわな闇と脱脂粉乳】
※以前自分のブログに書いた記事を移したものです。
3話と同じく4話もまいら回でしたが前回よりも色々と踏み込んだ回でした。
4話
ゆめのアドバイスもありお笑い研究部を立ち上げたまいらですが、上手くいかないどころか人気モデルという評価からくる印象とかけ離れた姿に戸惑われます。
「イメージ崩壊」「モデルならではのあざとい計算」という否定的な反応で、ゆめの友達からすら「イメージが全然追いつかない」とまで言われました。まいらはそんな周囲のリアクションに落ち込む様子はなく笑顔のままでいます。
前回「モデルだから調子に乗ってる」とクラスメイトから言われたときに笑顔で返しました。
そのことや「周りに迷惑がかかるからモデルをやめられない」といも言ったようにまいらは中学に入ったばかりとは思えない大人びたキャラクターです。
普段学校に通いたいからモデルの仕事を週末に集中させ、インタビューではマネージャーらしき女性が側にいて設定どおりの発言をするよう求められ、休みの日も家でお笑い動画ばかり見ている生活。
見学で同行したゆめの女児アニメの主人公とは思えない発言がクッションになり、見る側に重さやストレスは感じませんが、自由な時間のない生活がさらっと生々しく描写されます。
マンションでのやり取り
まいらはゆめを引っ越したばかりの自宅(マンション)に誘います。そこには小さい頃のまいらの写真がありました。家族3人で牧場に行きまいらが牛の背中に乗っている写真です。
まいらが牛乳好きで作りたいお笑いコンビの名前が「だっし♡ふんにゅう」なのは幼少期の出来事が由来ではないかと思わせる描写でした。
ブラックアビス
ゆめはまいらの部屋にみゅーと同じぬいぐるみを見つけ、それが気になったのでぬいぐるみの側にあった取説の「夢の中で会いましょう」という文章をきっかけにまいらの夢の中に入ります。そこには「ぺこ」というみゅーと同じ喋るぬいぐるみがいました。
同時に「ゆに」という黒いぬいぐるみも姿を現し、ゆにはゆめの母親をおかしくしたのは自分だとばらし、ブラックスキーマについて話を始めます。
ゆにによるとストレスで生まれた人間の心の隙間(ブラックスキーマ)に、ブラックアビスを入れて心の隙間を埋めているとのことですが、こう説明されてもゆめは納得できません。
ゆにが自分のやっていることを話すのは今回が初めてで、心の隙間を埋めていることに罪悪感や悪いことをしている感覚がないことが分かりました。またみゅーやぺこのような自分の活動を邪魔する存在を消そうとしていることも判明します。
今後に思うこと
現状まいらはゆめのように変身しませんしOPでもそんなそぶりはありません。今後まいらは夢の中でどうなるかやことこの存在、出番が少ないけど一緒に登校して存在感を残す会長と副会長など、様々な面で今後が気になる終わり方をします。
「いつもハッピーでいつもキラキラ! って設定やからな」
そうゆめに話すまいらははっきりと今の生活に不満をこぼしたりはしませんが、今後の展開次第ではゆめの母親のように爆発するかもしれません。
4話では夢の中でも平常運転なので近いうちにゆにに狙われることはないでしょう。
ですがモデルとしての設定と自分のやりたいことのギャップ、ゆめ以外からはイメージと違うと否定される現状、両親があまり家にいない等ゆめとぺこと出会ってお笑いについて話せる友人はできましたが、これから何かありそうな要素はまだ残っています。
お笑い研究部が5人部員を集めることができるかも含めて次回が放送されるのを待ちたいですね。
5話
ゆめとまいらはゆめが忘れたバッグをパソコン部が製作したコトコトというロボットが拾い、落とし物として届けていたことをきっかけにパソコン部に興味を持ちます。
ゆめがバッグのお礼も兼ねてパソコン部部長のことこに話しかけると、ことこに部室へ招待されました。
部室でことこから様々なロボットが社会で活躍している話を聞くのですが時間が無くなり、ゆめとまいらは昼休みに1度部室に来ることをことこに伝えます。
昼休みにゆめとまいらがパソコン部に向かうとことこは部室で椅子に座って睡眠中ですがうなされていました。
どんな夢を見ているのか調べるためユメシンクロでゆめとみゅーとぺこはことこの夢の中へ。
ことこの夢の世界では人間とロボットは共存していますが、そんな世界で巨大化したコトコトが暴れていました。
夢の中のことこはそれを止めようとしますが、そこにゆにが現れコトコトを暴れさせたのは自分達だとばらしますが、ゆめとみゅーが協力することでコトコトを元の姿に戻し、コトコトによってゆに達は落とし物として運ばれます。
ゆめ達が夢から戻るとことこが目を覚まし、ことこは自分の夢は「人とロボットが仲良く暮らす未来」だと話しました。
ゆめはそんなことこを「難しいこといっぱい考えててすごい」を影響を受け、部活に励みます。
ことこの夢
1話から少しずつ出番のあったことこが本格的に出てきました。ことこの夢は上に書いた通りですがロボットが作られるのは人の代わりに働くためで、ロボットが増えたら仕事がなくなる人が出てその人達はロボットを恨むだろうともことこは考えています。
そんな社会にならないためにロボット作るのがパソコン部でコトコトを作った分かった回でした。
軽く触れている程度ですが女児向けアニメとは思えないテーマに踏み込んだなあというのが初見の感想です。
『人とAI』、『人とロボット』というテーマは創作ではよく使われる題材ですが、共存できる社会の実現のため自分がロボットを作るというのは、このテーマに対して30分の枠でシンプルな答えを出しました。
ことこがこの話題について具体的な夢と目標を話したことに対し、ゆめも影響を受けるのですがそこでことこに同意したりせず、「難しいこといっぱい考えててすごい」と思うのが今話で1番好きなシーンです。
またことこは自分の夢の中にゆめがいたことを覚えていたので、新しいぬいぐるみが出てくる伏線も張られていました。
存在が強いまいら
今話はことこに触れる回でしたが、ぺことお笑いコンビを組んだまいらについても描写が濃い回です。
設定面でもユメシンクロについて触れつつ、まいらは夢の中に入れないことでショックを受けたり、ことことコトコトがコンビを組んだら瞬殺されるとへこむリアクション要員も掛け持ち。
ぺこの取扱説明書にはユメシンクロで夢の中に入れるのはみゅーとそのドリーミーパートナーのゆめ、それとドリーミーメイトであると書いてありました。つまりまいらはお留守番。
現状まいらは夢の中に入れないのですが、この辺りは今後変わってまいらやことこも他人の夢に入れるようになるんじゃないかと予想しています。
5話はゆめの友達3人がゆめとまいらがよく一緒に行動していることに触れ、昼食も2人で食べている場面があり2人が仲良くなっていることが分かる回でもありました。
前回はこちら。
次回はこちら。
アニメ『遊☆戯☆王SEVENS』5~6話を振り返る
※以前自分のブログに書いた記事を移したものです。
5話のラッシュデュエルは初心者向けのチュートリアルや販促の要素はなく、いい噂を聞かない(ロミン評)新聞部を改心させ、遊我達に味方ができたことを描く回でした。
5話
自分達が投稿したラッシュデュエルの動画が削除されたことに気づいた遊我達に、小学校の新聞部が取材に来ました。
遊我は「新聞というアナログな手段ならゴーハに消されない」と考え、ルークが取材を受けることを黙認します。
すると翌日の校内新聞には「ラッシュデュエルは最低最悪のルール」、「底の浅い子供だましのルール」と書かれルーク個人の中傷記事もありました、
それを見たルークは怒り、新聞部の部長と訂正記事と廃部をかけてラッシュデュエルをすることになり、結果はルークの勝利で新聞部もラッシュデュエルの面白さに気づきます。
新聞部
あらすじだけ見ると綺麗な流れですが中身は色んな意味であくどいです。
まず新聞部ですがラッシュデュエルとルークの中傷記事を書いたことで、学人に訂正記事を書くよう言われても「言論弾圧」「生徒会長の闇の顔」と煽り写真を撮ろうとしました。
ラッシュデュエル中にも「今のお気持ちは?」とインタビューするなどやることが悪質です。
遊我
一方遊我もしたたかさでは負けていません。
自分達のラッシュデュエル動画が消されたことを持ち出し、新聞という形ではっきり残っているのだから廃部になるかもしれないと遠回しに脅します。
ここで廃部をチラつかせたのがルークと部長がラッシュデュエルするきっかけになるのですが、そのことに不安げな顔を見せるロミンと学人に対し遊我は平然としていました。
中傷記事を見た生徒が遊我達を白い目で見た際、ロミンは他人の振りをして学人は生徒会長として抗議し、ルークはラッシュデュエルをバカにされたと怒りますが遊我は「新聞にも効果がある」と冷めたリアクションしかしていません。
「上手くいけばゴーハに対する武器になるかもしれない」という台詞から分かるように、遊我にとっては新聞はラッシュデュエルを広めることができるかもしれない程度の認識でしかなかったのです。
遊我が手段を選ばないキャラクターであることは何度も描写されてきたので、1度一覧にしたいと思います。
- デュエルディスクを改造する
- 既存のデュエルに独自のルールを作って広めようとする
- ラッシュデュエルをやらせるために相手を挑発する
- ドローンを改造して動画サイトのいいね連打マシンにする
- 実際に動画が消されたことを持ち出して新聞部を脅す
主人公とは思えませんね。
「自分をバカにするのはいいがラッシュデュエルをバカにするのは許せない」とシンプルに怒るルークとは対照的です。
そこから部長とラッシュデュエルすることになるルークの方が主人公らしいですが、そんなルークを相棒ポジションに置くことで過去シリーズとの差別化ができています。
1度勝負したことからルークが勝つことを確信しているのか、ラッシュデュエル前でも1人だけ不安げな顔をしていないのでただの策士ではないと描写されています。
遊我が今の性格や能力のままラッシュデュエルも強かったら嫌味なキャラクターになります。
なので側にルークを置き自分より強いルークが勝つことを信じる立場になれるように設定したのかもしれません。
先週の遊我対学人戦も学人は最初負ける気だったので、本気でぶつかったらどうなるかはまだ描写されていないので、今作は主人公を最強にしない路線の可能性もありますね。
ロミン
今回では出番が少なめでしたが他人の振りや遊我の脅しに乗っかり、ラッシュデュエルに負けた部長に、「今のお気持ちは?」と煽り返すなど要所要所で出番がありました。
そんなロミンは4話と5話で違う上着を着ています。これが序盤だけのものなのかそれとも定期的に着替えるのかは今後が楽しみですね。
5話で着ていたパーカーはオープニングでもちょこっとだけ出てます。
6話
ルークが校内新聞に自分の記事があることを見せびらかしますが、遊我は馬井(うまい)食堂が閉店するという記事に意識が向かいます。
遊我が学人やロミンと馬井食堂と一緒に馬井食堂へ行くと店主が生気をなくしてうなだれていました。話を聞くとAIレストランができてから客が減り、ラーメンの注文を受けたらそれを最後に店を畳むつりだという話を聞きます。
遊我達はAIレストランがどういう店なのか知るため偵察に行きますが、AIロボットに出禁にされ仕方なく馬井食堂に戻ります。
そこへグルメデュエリスト麺三郎が訪れます。麺三郎は上手いという馬井食堂のラーメンを食べに来たゴーハ第3小学校の生徒ですが、遊我のことをでゴーハ第7小学校の新聞で知っていました。
遊我はラッシュデュエルの存在が隣町にも知られていることや、麺三郎がラーメンとデュエルを融合させた新しいルールを作りたいという話を聞き喜びます。
麺三郎は本来の目的であるラーメンを注文した後で、店主がラーメンを作ったら閉店するつもりでいることを知りました。
遊我はラッシュデュエルをインストールした方法を教える代わりに、最後のラーメンを自分によこすよう提案したうえでラーメンに興味なさそうな発言をします。
それを聞いた麺三郎はラーメンにいい加減な態度の遊我に怒り、自分が勝ったらインストール方法を教え、遊我が勝ったらラーメンを譲るという条件でラッシュデュエルを申し込みました。
ラーメン回?
放送再開した『遊☆戯☆王SEVENS』ですがテンポの良さは損なわれていません。
ラッシュデュエルも店主がラーメンを作り終えるまでに決着をつけなければならないという展開で行われ、学人が実況中継しつつロミンがツッコミを入れつつ決着をつけるよう煽る立ち位置でした。
モンスターもオーガが材料に使われているカードの存在や、セブンロード・マジシャンが出汁にされる演出があることから分かるようにネタ要素が強かったです。
麺三郎は仮面をつけているのに自己紹介をしてロミンに「顔隠す意味ある?」と言われ、店主は錯乱して空の鍋をかき回しAIロボットは学人を煽るなど、ゲストキャラクターが全員個性の強い回でもありました。
砕けてきたキャラクター
最初期の頃はミステリアスな部分があったロミンですが、今ではすっかりツッコミ役です。
AIレストランから出禁にされ、馬井食堂に戻った後で話題性づくりのため遊我がアイデアを出すのですが、それに対してのツッコミ役になっています。
学人も学人で遊我がAIレストランに入店しようとして止められた後で、品方公正な顔面を持つ自分なら入店できると意気込んで断られるという役回りでした。
ルークもラッシュデュエル決着後にいきなり現れ、平然とラーメンを食べてしまいロミンから「最低」と言われても気にしません。遊我とルークが我が道を進み、学人とロミンがそれにツッコミを入れる関係が固まってきた印象を受けます。
カイゾーも改造されてレストランの偵察や食堂の手伝いをやらされることに疑問を持ちますが、ロミンに一声かけられるだけでやる気を出すチョロい存在になりました。
同類を見つけた遊我
今まで出てきたキャラクターはラッシュデュエルを肯定するか否定するかのどちらかでしたが、麺三郎は自分も遊我と同じように新しいデュエルを作りたいと言いました。
遊我は麺三郎が自分と同じように新しいものを作ろうとしていることを知り、今までにはない笑顔を見せます。
作画も可愛らしいものであるため、遊我は自分の同類ともいえるキャラクターに初めて出くわしたことに喜び、それが表情に出たという演出なのかもしれません。
前回はこちら。
次回はこちら。
アニメ『遊☆戯☆王SEVENS』3~4話を振り返る
※以前自分のブログに書いた記事を移したものです。
3話はロミンにスポットが当たる回ですが、遊我など他のキャラクターにも見せ場のある回でした。
3話
ルークはラッシュデュエルの動画が動画サイトから消えたことで、自分たちが泳がされているのではないかと考えます。
よくスマホで写真を撮るロミンをゴーハ社の手先ではないかと疑問を持ち、遊我もロミンが何かを隠していることに気づいていたので、うそ発見器のようなものでロミンに話しかけ、その後で自分の研究所に来ればもっと色々なものがあると誘いました。
最終的にロミンは初心者ですが身近な人物がデュエルに詳しいことが分かる所で終わります。
ロミンはラッシュデュエルが生まれた場所ということで興味を持ち、遊我の研究所に行くことを決心。
その様子をみて会長は照れルークはやるなと感心するなど、キャラクターごとのリアクションの差が面白いです。
最年長の会長からすれば女子を誘うのは勇気のいることのように描写されますが、遊我はきょとんとしたリアクションが現すように、自分の作ったものを披露できる相手ができたくらいにしか思ってません。
ロード研究所
遊我の研究所は使われいない工場の一部に建てられたプレハブ小屋のようなもので、研究所より秘密基地という呼び方がしっくりきます。
遊我がなぜこのような建物を居場所にできるのか、家族構成がどんなものなのかは明らかにはなっていないので今後の伏線かもしれません。
策士な遊我
研究所で遊我はロミンにラッシュデュエルしようと持ちかけますが、興味ないと断られたので「誰だって負けたくないよね」と煽りました。
前回ルークにラッシュデュエルを持ちかけた時もそうでしたが、遊我は王道でホビーアニメの主人公らしい見た目に反し計算高く策士なところがあり、それは悪意ではなく自分が作ったラッシュデュエルを広めたいという思いからきています。
他のキャラクターを煽ったり利用したりする場面があり、そこにマイナスなイメージを持たれないようにするためかラッシュデュエル自体はそこまで強くありません。
3話でも初心者のロミンの対し冷や汗をかくように、最後まで動揺せず自分の勝ち筋を信じるタイプではないです。
これは遊我だけが優位に立てる人間関係にならないよう意識したからではないかと考えられますが実際のところはどうでしょう。
また遊我は残りライフの少ないロミンに「どんなピンチでも逆転の可能性があるんだ」と間接的に励ます策士なだけのキャラクターではないことも描写されていました。
スタッフが遊我をどのようなキャラクターに設定しているか。それは一視聴者の視点では分かりませんが歴代の主人公との違いがはっきり出ているキャラクターです。
ルークと会長
遊我とロミンのラッシュデュエルはロミンが自分の大事にしていたカードを遊我に渡されたデッキに仕込み、そのカードを使った攻撃に遊我が焦るというものですが同時進行のルークと会長のやり取りも見逃せません。
ルークはロミンのギターケースに何か秘密があると考え、遊我とのラッシュデュエル中にケースを調べようとするので対し会長はプライバシー侵害だと止めようとします。合間合間にこの2人のやり取りが挟まれるので飽きの来ないものとなっていました。
初心者への意識
1話から3話にかけてラッシュデュエルのルールについて説明する場面が毎回入っています。今話では1度に出せるモンスターのレベル制限についてやトラップカードや魔法カードの使用条件について触れました。
今までの遊戯王とは併用できないカードを出すためか、過去のアニメより子供や新規を意識した作りになっています。
4話
生徒会長、蒼月学人回でした。
遊我、ルーク、ロミンの3人でラッシュデュエルの撮影をするために、遊我が学人を生徒会室から連れ出すところから本編は始まります。
学人は流されるまままにラッシュデュエルに付き合っていることに疑問を感じ、生徒会の仕事がおろそかになったこともあり遊我達と距離を取ることにしました。
遊我はそんな学人に対しラッシュデュエルで勝負して、自分が勝ったら学校でのラッシュデュエルを認めることを提案し2人は勝負することになります。
以上が前半の大まかな流れですが4話は全体的に学人の学校生活にスポットが当たっていました。
学人は生徒から慕われ委員会としての相談や運動部の助っ人、果てはトイレ掃除や勉強のアドバイスまで様々なことを生徒から頼まれ、それをすべて引き受けることが後半の伏線になります。
遊我の性格
ラッシュデュエルを広めるためルークとのデュエルを撮影し、それにロミンの演奏をつけて動画として配信したのですが、カイゾーと名付けた改造ドローンにいいねを連打させるという自演をします。
遊我は相変わらずどこか策士ですがロミンが音痴かもしれないと真っ先に発言したり、学人が遊我との約束のため校則を破って走ってきたことを知って喜ぶように、4話では他人の言動からその人物の心情を察する描写がありました。
遊我の性格設定が絶妙でラッシュデュエルを広めるためにドローンを改造して自演したり他人を煽ることもあることもしますが、そこに悪意はなくラッシュデュエルを広めたいという思いが原動力です。
他人に無理強いはしませんし、人に嫌がれることはしません。ロミンや学人とラッシュデュエルをする時も相手の同意を待つ場面がありました。
ルークが社長や生徒会長になろうとする野望を持つキャラクターなのもあり、手段を択ばないところがあっても性格の悪さやクズさが感じられないバランスの立ち位置になっています。
特殊召喚
遊戯王SEVENSは攻撃位置と守備位置、魔法カードとトラップカードと回を重ねながらラッシュデュエルの流れを説明しましたが、4話では特殊召喚について触れられました。
ラッシュデュエルの構成も丁寧で学人が相手のアドバンス召喚を封じるカードを持ち、遊我がアドバンス召喚できなくなった状態から特殊召喚でカードを出し、そこから勝利につながるという流れです。
カードの効果の説明も丁寧でアドバンス召喚を封じる学人のカードの効果を見せた後で、その効果を活用する別のカードについての解説がありその上で実際に学人がカードを使うという丁寧な展開をしていました。
VRAINSの終了からSEVENSの開始まで半年間開いているので、もしかしたらアニメとカードのスタッフによる打ち合わせなんかもあったかもしれませんね。
蒼月流
4話で初登場した蒼月流は黒子(学人の場合は副会長と書記)がカードをドローする出オチみたいなものでしたが、学人は自分の手でドローするようになります。
蒼月流が4話だけの出オチなのか伏線になるかは今後の楽しみとして、学人自身はラッシュデュエルを認めていました。
遊我との勝負で学人が負けたら生徒会長をやめることをルークが提案していたので、学人は自分が負けることでラッシュデュエルを認めようとしています。
校内でラッシュデュエルをやるために学人が生徒会長を辞めるというのはおかしな話なので、学人がそうしなければならなかったのは蒼月流に原因があるのかもしれません。この当たりも次が気になりますね。
ラッシュデュエルの結果は遊我の勝利で、遊我は引き留めましたが学人は会長を辞めることにしました。副会長と書記はそのことを悲しみますが、新生徒会長を決める臨時の選挙で学人は当選するというオチで終わります。
学人が生徒に慕われていることをギャグという形でしっかり描写していたので違和感のない終わり方でした。
次の放送は未定ですが前作までの遊戯王のような顔芸をしそうなキャラクターが出そうなので楽しみにしています。
前回はこちら。
アニメ『ミュークルドリーミー』1~3話を振り返る【モラル低めの主人公】
※以前自分のブログに書いた記事を移したものです。
女児向けアニメの抵抗がなければ1度見てほしいアニメです。
ミュークルドリーミーとは?
2017年にサンリオから発表されたコンテンツでグッズを販売しているのですが、2019年にアニメ化が決まりました。
初報では監督は今千秋さんと発表されていましたが、今年1月に桜井弘明さんが監督であると発表されています。
ぬいぐるみという形でマスコット的なキャラクターが出てきますが、デザイン的にはサンリオつながりのジュエルペットに近いですね。
導入
日向ゆめが中学校の入学式前日に空から落ちてきた喋るぬいぐるみ「みゅー」を拾うところから始まります。
ゆめはみゅーの存在を受け入れられませんでしたが、おかしくなって眠りについた母親を助けるためにユメシンクロで協力することにしました。
ツイッターを見ていると戦わないプリキュアという感想を見かけますが、「女の子が変身する」「戦わない」「特定の一般人がおかしくなって周囲が巻き込まれる」「おかしくなった人を正気に戻す」という点で「ひみつ×戦士 ファントミラージュ!」の方が近いですね。
サンリオのアニメは恋愛要素が強く、このアニメの第1話からその要素が出ているのでそういった部分でも違いが出てくるでしょう。
全体的に作画がよくギャグも食事も変身も主人公の母親がおかしくなる場面も安定して綺麗なので、綺麗な作画で動く可愛いキャラクターが見たい方には作画だけで勧められます。
サクサク話が進むテンポのよさ
ゆめの母親がストレスがたまりそれが爆発するさま、ゆめがみゅーと一緒にユメシンクロで母親の夢の中に入る前に説明書を確認する流れがテンポよく進み、説明書を確認してから行動を起こすのはどこかシュールでサンリオのアニメらしくて好きです。
全体的に話の流れは速いのですがついていけないということもありません。監督が同じアニメ版『マチカドまぞく』のテンポのよさが好きな方にも刺さるアニメですね。
第1話はこちらでも見れます。
第2話
第2話はみゅーが喋ることができる人形であるが他の人のバレると只の人形になる、みゅーと一緒にドリーミーストーンをたくさん集めると夢が1つ叶う、ゆめには叶えたい夢が存在しないといったことが分かる説明回でした。
この回でもどこかシュールな演出や会話があり話がテンポよく進むのは変わりません。部活動の紹介をあっさり飛ばしたところでメタな台詞もありました。
ユメシンクロ
今回のユメシンクロはゆめ自身の夢に入るというもので、チア部とテニス部のどちらに入部するか決めるため夢の中で体験入部します。
かっこいい先輩に憧れてテニス部に入るのは軽率だと考え、元々入りたかったチア部を選びました。
前回はおかしくなった母親を正気にするため夢に入りましたが、今回は自分のためのユメシンクロ。毎週問題を解決するためにユメシンクロをするという展開ではないようです。
プリキュやファントミとの差別化をこういう形でしているのかもしれません。ただ悪だくみをしている人形の存在は提示されました。
教訓的な要素増えている最近のプリキュアに窮屈さを感じる方にも1度見てほしいアニメですね。
3話
3話「先輩の夢に入っちゃお」を観てくれたみなさん‼️
— ミュークルドリーミー みっくす!【公式】☆TVアニメ毎週日曜放送☆ (@mewkle_a) 2020年4月19日
ありがとうございました🎀
つぎのおはなしも
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3話はまいら回でありユメシンクロやみゅーのようなぬいぐるみについて掘り下げる回でもありました。
ゆめと同じクラスのまいらはフォロワー数50万越えの人気モデルですが本人はモデルよりお笑い芸人を目指していて、モデルになったのも好きなお笑い芸人に出会うのが目的で、モデルを続けているのは優勝してやめられなくなってしまったからです。
おしゃれなカフェで写真を撮るように事務所に言われ、好きなものも事務所によって作られた設定が雑誌に載るという妙に生々しい立場で、ブランドのサンプルや他のモデルのサインが欲しいからと近づいてくる子が少なくないことも自分で話すほどでした。
またこの回の最後にはみゅーと同じぬいぐるみがまいらの部屋にいることが分かる所で終わり、次に期待が持てる引きをしています。
ユメシンクロ
ゆめは憧れている先輩、遼仁の夢の中に入ろうとしてみゅーに止められますが、1回だけと頼み込みみゅーも1回だけならと許可します。説明書には自分の欲望を叶えるために使ってはいけないとありますがこれをスルーしました。本当にさらっとスルーしました。
そんなこんなで先輩の夢に入ろうとしますが、「ゆに」という黒いぬいぐるみに邪魔をされまいらの夢の中に入ってしまいます。それがまいらと仲良くなるきっかけになったのですが、現時点ではゆめもみゅーも邪魔されたことに気付いていないので今後の伏線になるでしょう。
謎の副会長、沢村百合
まいらの夢の中に入ったことがきっかけでゆめはまいらと仲良くなり、2人で生徒会室へ向かうとそこには遼仁と百合がいました。
ゆめは2話で百合が遼仁に頭をぽんぽんされたを見ていたので、2人が親しげに話しをしているのが気になりますが、同時に大人のような振る舞いの百合を見て自分のために遼仁の夢の中に入ろうとしたことを反省しました。綺麗なオチです。
- まいらの夢と悩み
- ユメシンクロでしてはいけないこと
- ゆにがユメシンクロを邪魔した理由
- 遼仁と百合の関係
上2つは今回描写されたことで下2つは今回新たに提示された謎です。この4つが1話に入っているので全くダレない回でした。
ゆめの遼仁への感情も恋と呼べるほどはっきりしたものではないので、しばらくは朝陽も入れた一方通行の片思い的な関係が続くと思われます。
次回はこちら。
アニメ『遊☆戯☆王SEVENS』1~2話を振り返る
※以前自分のブログに書いた記事を移したものです。
第1話が子供向けに割り切った作りで、面白かった遊戯王セブンズについて取り上げます。
タイトルにセブンズとあるのは「遊☆戯☆王デュエルモンスターズ」、「遊☆戯☆王デュエルモンスターズGX」、「遊☆戯☆王5D’s」、「遊☆戯☆王ZEXAL」、「遊☆戯☆王ARC-V」、「遊☆戯☆王VRAINS」と過去6作のアニメがあり今作で7作目だからでしょうね。
製作会社もぎゃろっぷからブリッジに変更、キャラクターデザインも大きく変わるなど今までの遊戯王アニメとは違うものにしようというものが感じられます。
1話
公式サイトの紹介では窮屈なのはデュエルだけのように見えますが、アニメでは社会全体が窮屈なものになっています。
- 小学生は登校時にドローンの顔認証を受ける
- 授業が始まったら強制的にデュエルディスクが使えなくなる
- 禁止されたこととするとペナルティが付き、6回のペナルティでアカウントBANでデュエルディスクが使えなくなる
- 個人間で勝手にカードの交換をしてはいけない
箇条書きしましたがこのように窮屈な世界観がさらっと積み重ねられ、「デュエルが窮屈に感じるようなになった」という台詞も出てきます。
そんな社会で主人公の王道遊我は自分なりに新しい遊び方を考え、デュエルディスクを改造を加えるなど現状を素直に受け入れるクラスメイトとは違う存在として描かれるので、ルークに興味を持たれてデュエル王の話題が出てくる流れも自然でした。
オープニングより前に何の説明もなくいきなりロボットに乗って階段を駆け上がり、リアルタイムデュエルプログラムというツッコミどころしかないような単語を出し、町中のデュエルディスクのデザインが勝手に変わってしまう展開ですが、話の流れ自体は子供が飽きないようにギャグを挟みつつ丁寧に進んでいきます。
1話の時点でドローンのような電子機器を故障させる能力を使えるルークや、デュエルに興味がないと自分では言うのにデュエルの知識があり、遊我をスマホで盗撮していたのでロミンのように今後の話で活用されそうな設定も散りばめられていて今後も楽しみです。
また小学生バンドの人気ギタリストという設定なのに、EDでロミンが歌わないのは予想外でした。
2話
第2話はルークについて掘り下げる回でした。ルークにとってデュエル王とは新しいデュエルを作りそれを広めるというもので、その目的のために遊我に声をかけたことが分かります。
次はラッシュデュエルをどうやって広めるかですが、ルークはゴーハ社というデュエルを管理いている会社に就職して社長まで出世して広めようと考えていましたが、入社するのは遊我で自分は裏工作で出世させようとしていました。
自分のことをルークと名乗る中二病なキャラクターなのに妙なところが真面目です。
ルークはゴーハ社に目を付けられないよう、ラッシュデュエルを秘密にすべきだと考えますが遊我は皆に広めたいため、ロミンの提案でラッシュデュエルの勝敗でどうするか決めることにしました。
ロミンはデュエルに興味がないと言ってましたが、発想が完全にデュエリストですね。
ルークの秘密
ルークのドローンを故障させる能力は特に引っ張られることなく遊我にパウリエフェクトだと指摘されました。
これは実在する「パウリ効果」という言葉が元で、パウリというノーベル物理学賞を受賞した博士が近づくと実験器具が壊れてしまうというエピソードが元ネタです。
またルークは遊我よりデュエルが上手いキャラクターと描写されていますが、これも自分の能力で年齢制限を無視し大人向けのデュエルセンターで経験を積んだからだというもので、本人の言動や能力に対し実力の根拠は堅実なものでした。
この意外性やギャップがルークの魅力と言えるかも。
デュエルはルークの勝利に終わりますが、遊我は自分達のデュエルを改造したドローンに撮影させて全世界に配信していました。
その結果全世界でラッシュデュエルを始めるようになり、遊我は試合に負けて勝負に勝ったかたちになります。
遊我以外のキャラクターはアカウントが停止されるかもしれないと不安になりますが、遊我だけは平然とラッシュデュエルを広められたことに喜びました。
配信された動画の影響で周囲がラッシュデュエルに興味を持ったのを見たルークは、自分の考えを改めましたが勝っても負けても遊我の目的が達成されるデュエルになっていたのに笑って済ませるあたり抜けてるところがありますがいい人です。
というか遊我よりキャラが立ってます。現時点でデュエルの腕はルークの方が上なので割と腹黒な遊我に対して、いい人なルークという立ち位置にすることでバランスをとっていたりして。
遊我がデュエル中ギャラリーにやたらディスられるのも遊我が腹黒の嫌なキャラクターに見えないようクッションとして入れた演出かもしれません。
一方デュエルディスクを改造した時から片鱗がありましたが、遊我の人を傷つけることはしないけれど目的のためなら手段を択ばない部分が分かりやすい形で出ました。これは今後の伏線の可能性あり?
子供初のブーム
既存のものに子供が自分達だけのローカルルールを作り、それが世界に広まった例は実例します。
それはラグビーで元々はイングランドのラグビー校のローカルルールが発祥と言われています。
当時はラグビーやサッカーという区分けがなく、フットボールが各地域や学校で様々なローカルルールでそんざいしていたわけですが、ラグビー校のローカルルールが広まったことでルールが整理されラグビーという競技が生まれました。
遊戯王のデュエルとラッシュデュエルはフットボールとラグビーのようなものともいえるので、このエピソードを意識したのかは分かりませんが、同じような形になっていて不思議な面白さがあります。
タイトルの「悪魔を飼う男」とは何だったんだろうという疑問を残しつつ終わりますが、適度にギャグを挟みつつルークの魅力が描かれた回でした。
次回はこちら。
アニメ『Lapis Re:LiGHTs(ラピスリライツ)』を見終えて思うこと
※以前自分のブログに書いた記事を移したものです。
エリザの思惑
思わせぶりな登場をしていたエリザですが、11話でティアラが退学しやすいようにクロエに口添えしていたことが判明します。
エリザがそのことを打ち明けたときも悪びれず開き直っていました。
ティアラは元々病弱でエリザが自分の魔法で治療していたことも分かりますが、最後まで見てもいくつか疑問が残ります。
1つ目は『なぜティアラに治療のことを黙っていたか』です。
ティアラが心配なら正直に体のことを話し、ティアラに理解を求めることもできたのに劇中のエリザはただ反対するだけで、退学というティアラが言い訳できない話題も持ち出しました。
ティアラの回想に出てくるエリザに比べ、現在のエリザがティアラに冷たいことも疑問が残ります。
ティアラの性格を把握しているなら素直に魔女の仕事は危険だと話し、妹に自制を求めることもできたはずです。
なのに頭ごなしに否定し、11話では碌に話をせず外出に制限をかけるなど自分から嫌われるようなことをしていました。
何故理由を話そうとせず一方的なやり方でティアラが魔女になることを反対したのかは分からないまま。
謎という点ではラヴィが理事長室から勝手に地図を持ち出した際に、エリザらしき人物とすれ違っていたことやLiGHTsの初ライブ後の『誰が魔法を使ったのか』についても同じです。
妹が魔女になってほしくないから反対し、入学したら退学しそうな班に入れると裏工作をしたエリザですが、声が出せなくなったことを正直に伝えられなかったでしょうか。
妹の負担になりたくないのだとしても、声のことは魔女が危険な仕事であるという根拠にも使えます。
城に戻ったティアラに対しああいう態度をとるのなら、最初から声のことを話すこともできたのではないでしょうか。
ティアラが魔女になることを詳しく説明せずに反対し、退学後城に戻った後も冷たく接するなどエリザの行動には疑問が残りました。
クロエの考え
疑問というのはクロエもそうで12話で魔獣の襲撃に対抗するため、オルケストラで集まった魔力でプリズムウォールを展開するという計画を立てましたが、魔力不足のため乱入したLiGHTsに助けられています。
エリザの発言を参考にすると、クロエがティアラをロゼッタの班に入れたのは退学対策のためと考えられますが、それが失敗したことについての言及はありませんでした。
11話で魔獣の襲撃があることをラトゥーラ、ユエ、エミリア、ナデシコの4人に説明したときも、初めからいなかったかのようにLiGHTsには触れていません。
その際本来ならケストル祭でオルケストラをしないアンジェリカもいたことから、ケストル祭にとらわれずオルケストラで魔力を集めようとしていたことが分かります。
オルケストラで魔力を集めることが重要ならLiGHTsを退学にしてすぐに学院から追い出したことに疑問を感じます。
実際12話でLiGHTsの飛び入りがなければプリズムウォールを展開できなかったので、LiGHTsを残しておかなかったのはクロエの作戦ミスとしか書きようがありません。
そもそもオルケストラが街のインフラに関わる重大なイベントなら、ポイント不足だからと退学処分にしなくてもよかったのではとも思うんですよね。
終盤の学院はLiGHTsについて触れることなく話が進みます。
他の生徒もLiGHTsのオルケストラを見ているのに、退学を気にしても「あの5人がいたら……」と誰も言わないことも引っ掛かります。
メタな話ですがクロエにヘイトが向かわないよう、学院のキャラクターはLiGHTsについて触れないようにしていると見ていて感じました。
LiGHTsの5人も最後には復学(?)しているので、クロエがLiGHTsをどう思っているのか掘り下げてほしかったですね。
ロゼッタたち
1度赤点を取っているロゼッタたち4人ですが、劇中の言動は退学になってもおかしくないと納得できるものでした。
まずリネットとラヴィは自分の欲望に忠実すぎて得意を不得意が潰すレベル。
アシュレイとロゼッタは真面目に見えて抜けていて、頼りになりそうに見えていまいち役立ちません。体が弱かったティアラの方が魔法を上手に使えています。
10話で城に潜入したときもラヴィとリネットはいつも通りで、アシュレイとロゼッタは城に住めるようになってからラヴィと一緒に自堕落な日々を送っていました。
ラヴィは特にやらかしますが必要以上にヘイトをためることなく、ギャグ描写を挟みながら退学してもおかしくないキャラクターたちとしての描写されています。
そんなラピスリライツですがゲームでは男性の教師がプレイヤーの操る主人公。
アニメとゲームは違うストーリーであるとすでに発表されているので、アニメであったキャラクターの関係性はゲームではまったく違うものになる可能性もあります。
現にキャラクター紹介のページでのコメントが、アニメとゲームで全然違うキャラクターがいるので、アニメとは違う描かれ方をするキャラクターも出てくるかもしれません。
というのもラピスリライツは元々『Project PARALLEL』というタイトルで発表されていたからです。
アニメの放送に合わせて、ラノベや漫画も出していました。
2つともアニメとは違う話だったので、メディアごとに違う内容になるかたちで『Project PARALLEL』のパラレル要素は残っているのかもしれません。